My roots

幾千年前からの自分のルーツを見つける”旅”の記録です。

再び、過去世

彼に会う事がありました。

 

もちろん、いつもの用事で・・・です。

 

やはり、少しの緊張以外は・・・酷い動悸が起きません。

 

そして いつも見慣れた景色が 何か、物足りなく思えて・・・いえ、気配が違う。

空気感が違うのです。

 

私の中で 安心感が なくなったような感じ。

彼に会うまでの少しの時間、 喪失感に、似た感覚に襲われていました。

 

 

そして、彼に会って いつものように話をしていて・・チラチラと 掠める光景が。

 

なんだろう?

 

とにかく用事だけ済ませて帰宅し 疲労していた私は 早々に寝入りました。

 

このところ、こんなに懇々と眠った事が無いくらいに。

 

翌日。

 

夜も明けないうちに パッと目覚めて あまりにもスッキリしていて 『なんだろう?ヒーリングを受けた訳じゃないし?』と思って 鏡に映った自分の瞳が いつもと違うように感じて ジッと見ていたら 浮かんで来た光景・・・

 

鞠・・・赤い着物・・・

幼い姫が 父上に嬉しそうに 鞠を見せている・・・

優しく愛おしそうに姫を見ている お殿様・・・

 

 

あ・・・ !

 

あの過去世だ。

 

そう思いながら、ふと いつもテーブルに置いてある和菓子に目が行きました。

鞠を模った 和菓子・・

最近気に入って食べていた 京菓子

 

何も思いもせず、綺麗で購入して来ていた和菓子は 鞠をかたどったものだった・・・

 

それが 遠い記憶を蘇らせる

 

彼と私の共通の過去世の1つ・・・

 

《思い出したの?》

 

それで この和菓子に惹きつけられていたのね・・・

 

 

昨日の彼との話す光景までもがフラッシュバックする。

 

あの優しい眼差し。

義理の父上・・・だった頃の眼差し。

のちに、側室として上がってからは あんな優しい眼を見た記憶が無い・・・

 

 

・・・そして、過去世で、彼に斬られて命を落としてしまったあの人。

 

彼に会った時、あの人がそこに居ない事が 悲しかった・・・と自覚しました。

それは 私の魂が 過去世を思い出した部分もあったのかもしれません。

 

今は 別の場所で活躍していると思っても、やっぱり喪失感がある。

 

居なくなってしまった あの時の悲しみと恐怖と不安を 私の魂は覚えている。

 

目の前の彼が 優しく 私の方を見て 話を聞いてくれていても 物足りなく感じるのは あの人がいない事に 不安を感じているから・・・?

 

・・・再現している?

あの過去世を。

 

《あの人が 私の前から消えてしまう・・・

 

彼に殺されてしまった・・・

 

私が 彼を裏切ったから・・・?》

 

 

彼は 和かで 楽しそうに話しているのに。

その時間だけが、彼と私 2人の空間になり、2人の時間になるのに。

いつも独特の空間になる、彼と話す幸せな時間も 心の片隅に 寂しさと不安がかすめていた私を思い出し・・・

 

・・・まだ暗い夜明け前の自宅の部屋で 私はひとり涙を堪えていた。

 

《また、裏切る訳にはいかない・・・?》

 

でも、彼の一番になる事もそばにいる事も、今世も違うと解っているのです。

 

彼は 断ち切らないとならない執着がある。

 

プラトニックであっても。

 

お互いに、寄りかからず立ち上がる事・・・。

 

彼は きちんと断ち切って 私に接しているのだろうか・・・

案外、私だけがこだわっているのかも知れない。

 

失う恐怖。

 

でも、何を?誰を?

私が?

彼が?

 

離れ離れになっても あの人の鼓動を感じる時があるのに。

あの人のエネルギーも感じるのに。

 

過去世の私の傷を 癒す。

 

まだまだこの傷は 癒せていないのね。

 

私は "大丈夫"なのに。

 

ちゃんと繋がっていて 何も怖がる事なんてないのにね。

 

でも、怖いんだ。

何が?

 

・・・その気持ちにフタをしないで 目を向けていこうと思った。