My roots

幾千年前からの自分のルーツを見つける”旅”の記録です。

アルタイルとベガ、の如く

暑い夏、天候的に カラッと晴れるより湿度が多くて それでも夏バテだけは避けたいと体調を整える事と 今現在の職場状況の苦境をなんとかしないと、と言う思いだけで毎日を過ごしていました。

 

当たり前の毎日。

ルーティンが決まっていて 必死に通常を保つ中で 時折、楽しみを探しに出掛ける。

 

その日は・・・朝から珍しく あの人の事を考えていました。

 

夏の日に ここですれ違ったな、とか この季節の帰り道にも遭ったな・・・なんて懐かしく思いながらも 今は いない事が当たり前で それでも日々 前を向いて進んで行くことを考えながら。

 

今日の仕事の事を考えながら通勤するようになっている私の目に飛び込んで来たのは あの人の車・・・に見えるけど そんなはずは!

 

そんなはずは・・・あった!

なぜ⁈

 

実は。再度 いなくなる前に車ですれ違ったことが一回あった。

 

その時は 私の目の前を通り過ぎてすぐのコンビニにウインカーあげて停まったようだった。

 

けれど、私はその反対方向に向かわねばならなかったので 近づく事が出来なかった。

 

私が反対方向に出てすぐに あの人は車をこちら向きに出して 別の道に行ってしまった。

それを バックミラーで私は見ていて 「たまたまコンビニに寄って出勤するんだな」と珍しく出勤時間が被ったんだな・・・と思ったのだけれど。

 

・・・今、あの人はそこの職場では無いと、この前判明したのに?

 

じゃあ、どこに行くのだろう?と思いましたが とにかく遭えた、それだけでやっぱり元気になれる自分がいる。

 

たまたまの偶然のラッキーでも 幸せだった。

 

その日。夕方 早く帰宅して 用事と楽しみを探しに 再度出掛けたのだけれど 私自身、ちょっと急いでいたので スピードを出して車を運転していた。

いつもの通勤路とは違う道を。

 

前に 1台・・・遠くに見えるけどすぐ追いつきそうだな、早く走ってくれるかな?私、ちょっと急いでるんだけど・・・と、思ったら本当にすぐ追いついてしまい ギョッとした。

 

1本道だから抜かせない!

で、その 追いついてしまった車はまた偶然にもあの人!!

 

なんて事!

別々の道に行くまでの数分間 私はあの人の後ろを走る事になってしまった。

 

数年前で有れば そんな状況になればあの人は 私を避けようと 途中で道を変えていた。

何度かそんなことが他の道であったけれど 今回は ゆったりとそのまま・・・

もはや、何も思われていないのか?

後ろが私だって気づいていない・・・訳は無いよな。

あの人の鋭さはわかっている。

 

私は あの人の後ろを堂々とついて行けることが嬉しかった。

この思いが伝わればと思うのと どうしても 道端で歩いていてばったり!とはいかないのかなと言う思いと。

 

もう会えないと思っていたから。

途切れた縁だと思っていたから。

元気でいるんだと知れただけで・・・ううん。本当は もっと欲張りなことを考えてた。

 

話しかけたいと思っていた。

今なら 臆せずに声を掛ける事ができるんじゃ無いかと思うくらいに。

 

もう明日からは会えなくても。

まるで 年に一度逢える アルタイルとベガのよう・・・ちょっとロマンチスト入ってるか。

それでも・・・

 

と、思ったら それから数日間 なぜか朝の出勤時間に遭遇したのだった。

 

・・・これってもしかして 休暇中?

どこの職場なのかわからないけれど 休暇中だけ こちらに?

 

何しに⁈とは思ったけれど。

 

・・・会いに来てくれたのかな?と、勝手に思う事にした。笑。

 

そうして・・・ちょっとだけ、見えるかわからないし気づかないかも知れないけれど 私はある時 思い切ってあの人とすれ違う時に ハンドルのところで手を振ってみた。

 

見えていたら・・・見えて欲しいと願いながら。

今まで あの人は色々なリアクションをしてくれた。

私は 何事もないように平常心を保とうとしたけれど それって 無視しているように思われるのではないかって思ったから。

 

今度は 私からアクションしようと思った。

 

結局、あの人が現れた真相はわからないけれど その数日が終わって また あの人の姿を見ることはなくなった。