My roots

幾千年前からの自分のルーツを見つける”旅”の記録です。

確かめたい

翌日。

 

私は前日に訪れたところに再度、赴いた。

 

もしかしたら 何か見えるかも知れないと 心の奥底にある何かを見つけるきっかけだけでも・・・と。

 

自分の奥底は簡単には見えないと思っている。

幾重にも重なって隠れていると思っている。

一見、これだ!と思っても 恐らくまだ底がある。そう、思って来た。

 

つまり、自分の本当の気持ち、魂が望んでいることに辿り着くのは容易な事では無いと感じている。

 

これが好きなんだ。こう、生きたいんだ。と、言う気持ちを持っても 時々、「本当かな?」と疑う癖がある。

あれもこれも好きと言う気持ちがあるけれど 一体何をどうしたいのか 混乱する事があったりする。

 

一つでも確かめられたら。

きっかけだけでも掴めたら。

 

前日、心残りだった作品を購入させてもらおうと思って そこに向かった。

 

昨日と同じようにご主人が出ていらして 私は正直に「こちらを購入する事はできますか?飾ってあるものなので ここの専用の物かも知れないと思いつつ、どうしても忘れられなくて まず、失礼を承知でお聞きしてみようと思って参りました。」と伝えた。

 

ご主人は優しい笑顔で「そうでしたか!これはお売りできるものなんですよ。むしろ、そう言っていただけて購入してくださるなんて ◯◯(先生)、とても喜びますよ!」と言って 先生を呼んでくれた。

 

いやいや、先生のお手を煩わせるなんて!作品を作っていらっしゃるのに!!と言ったのですが 先生が出て来てくださった。

 

そして、この作品がどうしても忘れられなくて・・・と伝えたらとても喜んでくださって ディスプレイしている物を色々と一緒につけてくださった。

 

その様子から 本当に喜んで売ってくださるんだと感じられた。

まるでたまにしか会わない親戚みたいに あれもこれも持って行きなさい!ってご主人と一緒に・・・。 

 

そうして再度、先生と、今回はご主人も一緒にお話する事になった。

ご主人が淹れてくださったコーヒーを飲みながら。

 

ここで、私かつて音楽をやっていた話になり ○十年ぶり?に先生の前でピアノを弾く事になってしまった!

 

とても他人様に聴かせられるような状態では無いのだけれど・・・

 

「久しぶりだからつっかえてしまっても 貴女にはピアノを長年習って来たと言う基盤があるわ!曲を理解しているし弾き方も出来上がっているのよ。

私は全然ダメね。夫が「君のはピアノじゃない!」って言うのよ。笑。

私、わかったわ!私はピアノ弾きにはなれないのよ。あーよかった!違う事していてよかった!・・・ねえ、貴女 ピアノやりなさい。もったいなかったわね・・・これを仕事にしていたら良かったのに」

 

お世辞・・・?にしては ちょっと違うような感じ。

先生は、ご自身で作品作りをされて、その道を切り開いてこられた方。その方が こう言ってくれるのだから お世辞だけとは限らない。

 

何より、私自身が 『ピアノが好き』って気づいた!

いろんな妨害があった。

手が小さくてピアニストにはなれないと思ったり 手首も関節空間あってすぐ腱鞘炎になる。

もちろん鍛えて音高に行こうとしたけれど 従姉妹に「音楽科はミスは許されないんだよ」と言われて信じて 私には無理だ。と諦めた。

 

でも!いつも疑問だった。

有名なピアニストの演奏会に聴きに行くとミスするんだよね。笑。

 

あれ?ミスしたらだめなんじゃないの?と 今にして思うと従姉妹に嫉妬されてそう言われていたんだと気づけるが 子供だったから素直に信じて 違う道に進んだ。

 

そして何より、ピアノで、好きな事で挫折したくはなかったから趣味程度で本業は違う事をやろうと思っていた。

 

逃げたんだ。

ずっと『私はピアノから逃げた』と何十年も思って来たから 自信がなかった!

 

ああ・・・ここに今日、来てよかった。

一つ、自分の心に引っかかったままのものが取れかかっている。

 

そして 更に先生から言われた言葉で 目から鱗が落ちる思いがした。